ブルーノ・ムナーリ展Georgia Manzi『#NellaRete』

2018年04月19日

Davide Morosinotto『Il rinomato catalogo Walker & Dawn』



著者:ダヴィデ・モロシノット
タイトル:ウォーカー&ダウン通販カタログ
出版社:Mondadori
初版:2016年

1904年のアメリカが舞台。
テ・トワ、エディ、ジュリー、ティトの4人は
ある日、沼で泥の詰まった缶を釣りあげた。
中をあらためてみると、3ドル入っている。
3ドルなんて、大金だ。
4人は大人たちに内緒で、このお金をどう使うか話し合う。

テ・トワのアイディアで、当時アメリカの各家に
配られていた、ウォーカー&ダウン社の通販カタログから
拳銃と銃弾を注文することにする。
ところが届いたのは、銃弾と壊れた懐中時計だった。

この間違いをどうするか考えているうちに
ウォーカー&ダウン社から間違って
送ってしまった時計を探しているという
男が村にやって来る。
時計と交換で50ドル払うと言われた4人だが、
その男の様子がなんだか怪しい。

逃げた4人はそのまま家に帰らず
ミシシッピ川を渡ってニュー・オーリンズへ
さらにシカゴを目指す。
直接会って時計を返すことにしたのだ。

一方、シカゴでは、ダウンを殺したとされた犯人が
脱獄し、殺されていた。
その犯人は、私立探偵でダウンと
恋仲にあったと噂されていた人だった。

さまざまな苦労の末、シカゴにたどり着いた4人だが、
ダウン殺人事件に巻き込まれーー。

という、少年少女の冒険ミステリー。
各章ごとに語り手が変わり、
最後の章では4人のその後が語られる。
語り手が変わることによって
登場人物の性格やものの見方をより知ることができ、
物語をより一層楽しめるようになっている。

複雑な家庭の事情や黒人差別についても
さりげなく語られている。

本書は2017年に12歳以上の本の部門で
イタリア・アンデルセン賞を受賞した作品。

読者対象:小学校高学年以上
キーワード:謎、冒険、アメリカ、20世紀初頭



コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
ブルーノ・ムナーリ展Georgia Manzi『#NellaRete』