2018年05月20日

立夏もとうに過ぎて

こんにちは。

新年度が始まって、一ヶ月半になりますね。
4月からスタートした新しい生活に
そろそろ慣れてきた頃でしょうか。

わたしはと言うと、イタリアの友だちが遊びに来たり
締め切りのある仕事が入ってきたりで
4月末からバタバタしていました。
先週でそれらが落ち着き、週末をゆっくり休んだおかげで
ようやくいつものリズムに戻れそうな感じになってきました。

そういうわけで、このブログも
久しぶりの更新となってしまいました。
久しぶりなのにイタリア児童文学とは関係のない
わたしの近況報告ですが。
たまにはそういうのも良しってことで

少しずつイタリア児童文学に関する記事も
アップしていきますので、
気長にお付き合いくださいませ。

気温のアップダウン が激しいので
皆さま、ご自愛くださいませ



a_yshtm at 15:05|PermalinkComments(0)●ひとりごと 

2018年04月21日

Georgia Manzi『#NellaRete』

#Nellarete
Georgia Manzi
Neroinchiostro
2017-04-06


著者:ジェオルジャ・マンツィ
タイトル:ネットの中で
出版社:Pelledoca editore
初版:2017年3月

ある日、モンスターを倒しながら
ミッションを行うオンラインゲームをしていたら
突然、フルヴィオを助けてくれるゲーマーが現れた。
その、見ず知らずのゲーマーは
何故かフルヴィオのことを知っていた。

不安に駆られたフルヴィオが次の日に
近所に住むディーノに話すと、
それはハッカーの仕業で
テロを企てているかもしれない、
お前をテロ組織に勧誘しようとしているかもしれない
ーーなどと、恐ろしいことを言う。
ディーノはいつもこんな風に政治やテロ、社会問題などについて
フルヴィオにはよく分からないことを言うのだが。

ディーノの知り合いの助けで
フルヴィオはそのハッカーの住まいを
つき止めることができた。
なんと、ハッカーは同じ町に住んでいた!
フルヴィオとディーノ、そしてやはり近所に住む、
アメリアの三人と、アメリアの飼い犬とで
その家に行ってみると、
女性がその家に入ろうとしているところだった。

いつもはおとなしくて吠えることのない犬が
その時、何故か吠え、女性に向かって走り寄った。
驚いた女性は犬を遠ざけ、
二度と家に近づかないように三人に言いつけた。

この様子を怪しいと思った三人は
さらに調査を続けることにし、
女性が留守のときに再び家を訪れ、
天窓から中をのぞきこんだフルヴィオは
少年がパソコンに向かっているのを目にする。

その少年というのはーーという、ミステリー。

三人の子どもたちがとても個性的であること、
オンラインゲームで見知らぬ他人が
自分のプロフィールを知っているという、漠然とした不安、
ハッカーが誰なのかという謎、
この三つによって、先が気になり、どんどん読める。

読者対象:小学校中学年以上
キーワード:オンラインゲーム、ハッカー、ミステリー
 

2018年04月19日

Davide Morosinotto『Il rinomato catalogo Walker & Dawn』



著者:ダヴィデ・モロシノット
タイトル:ウォーカー&ダウン通販カタログ
出版社:Mondadori
初版:2016年

1904年のアメリカが舞台。
テ・トワ、エディ、ジュリー、ティトの4人は
ある日、沼で泥の詰まった缶を釣りあげた。
中をあらためてみると、3ドル入っている。
3ドルなんて、大金だ。
4人は大人たちに内緒で、このお金をどう使うか話し合う。

テ・トワのアイディアで、当時アメリカの各家に
配られていた、ウォーカー&ダウン社の通販カタログから
拳銃と銃弾を注文することにする。
ところが届いたのは、銃弾と壊れた懐中時計だった。

この間違いをどうするか考えているうちに
ウォーカー&ダウン社から間違って
送ってしまった時計を探しているという
男が村にやって来る。
時計と交換で50ドル払うと言われた4人だが、
その男の様子がなんだか怪しい。

逃げた4人はそのまま家に帰らず
ミシシッピ川を渡ってニュー・オーリンズへ
さらにシカゴを目指す。
直接会って時計を返すことにしたのだ。

一方、シカゴでは、ダウンを殺したとされた犯人が
脱獄し、殺されていた。
その犯人は、私立探偵でダウンと
恋仲にあったと噂されていた人だった。

さまざまな苦労の末、シカゴにたどり着いた4人だが、
ダウン殺人事件に巻き込まれーー。

という、少年少女の冒険ミステリー。
各章ごとに語り手が変わり、
最後の章では4人のその後が語られる。
語り手が変わることによって
登場人物の性格やものの見方をより知ることができ、
物語をより一層楽しめるようになっている。

複雑な家庭の事情や黒人差別についても
さりげなく語られている。

本書は2017年に12歳以上の本の部門で
イタリア・アンデルセン賞を受賞した作品。

読者対象:小学校高学年以上
キーワード:謎、冒険、アメリカ、20世紀初頭